結城はメジャーなSNSにはアカウントを作ってそれぞれに似たようなことを投稿していますが、そのうちに何となく、「あの人の話はこのSNSで聞ける」みたいな状況が生まれます。各人がメインで使うSNSはそれぞれだから。そうするとさっきの街のメタファーと同じで、「ここの街に行けば、あの人に会える」みたいな状況が生まれるわけです。それは、何だかすごくいいな、と私はいつも思っています。

ネット上のSNSで、「リアル」とは別の、物理的な距離を超えた「バーチャル」な社会が生まれたわけだけど、それが完全に制約から逃れたわけではなくて、やっぱり運営だのシステム設計だの資金繰りだのといった制約を受ける。そしてその制約がそのSNSの性格を作り、参加する人たちの様子もまた形作る。複数のSNSが、複数の街や地域に似てくるのは面白いなあ。