「くしゅん！」 ぐす、と鼻を啜った謝憐の背を、花城はそっとさすった。まだ初秋とはいえ、陽が落ちれば気温は一気に下がる。屋外であれば尚更だ。 「ごめんなさい、気が利かなくて」 体温のない鬼の身は、どうにも気温の変化に疎いらしい。羽織るものを持っていないのだと、申し訳なさそう顔をする花城の前に回ると、背後から彼の両腕を持ってきて胸の前で交差させた。花城が後ろから謝憐を抱き込む格好だ。 「……三郎は風避け？」 「違うよ。触れ合ってるとあったかいんだ」 元より冷たい手の甲に謝憐の冷えた手が重ねられ、優しい温かさがじわりと広がってゆく。花城はぴたりと、隙間など無くなるほどに強く抱きしめた。 熱 / 花怜

✨中秋节快乐🥮🏮（大遅刻） この日体調が悪くて小話を書く気力がなかったのを今ごろ思い出したので、今更ですが書きました

「三郎、お待たせ」 何度も作り直し、ようやく完成した手製の月餅。大きなそれを半分に割って、謝憐は伴侶に手渡した。 「谢谢、哥哥」 「家族円満の象徴だ。中秋節には欠かせないだろ？」 家族。遠い昔に失ったはずのもの。けれど八百年の時を経て、今ふたりは再び得ることができたのだ。片割れを頬張る伴侶の横顔を、花城は目を細めて見つめる。口元に妖艶な笑みを浮かべて。 「そうだね。でも俺たちの場合は“夫婦円満”かな。ねえ、秋は夜が長いんだ。この後……もっと仲を深めたいんだけど……いい？」 「っもう、三郎！」 頬を赤くして肩を叩き、花城はからりと笑う。仲睦まじい家族の姿を、丸い月だけが見ていた。 円満 / 花怜

いえいえ勢いは大事なので💨それもこれも、殿下のかわいさと城主のすけべさのせいですね、仕方ありません☺️ そうなんですよね……これで恋愛初心者なんですよ、びっくりですが🫨

スケ（べ）フィから生まれた小話の一場面を描いてくださいました♡ ちょっとだけ監修もさせて頂きましたので、こちらは公認絵です（？） もし小話の方にも興味を持っていただけたら、✖️を見ていただけると嬉しいです！

dododobaan.bsky.socialSep 16, 2024 1:50pm

奏さんのスケフィ城主のお話が大好きシチュだったので描いちゃった花怜ちゃんですスケフィ欲しい…🤯城主の首元ガーディアン殿下〜！

ジャンル内、いろんなif妄想とか設定とかお見かけします。こういうやつです！って前置きさえしておけば、あとは見る人の判断なので、あげても大丈夫だと思います👌 チャンパオ！それは花怜に似合う……！楽しんで描いてらっしゃるものはぜひ見たいです🥰

抱いてますね🍑だいぶ慣れてきた頃の想定です！眼帯も取っ払っていろいろ乱したままがっつく城主が可愛くて、お尻でぎゅーと抱きしめちゃうのでしょうね☺️ 「どんな」君かじゃなくて、「君だから」全部曝け出してほしいし、可愛いと思ってるんだよ、という殿下の気持ちを城主には分かってもらいたいものです😌

花怜300字SSSのメイキングみたいなものを✖️に上げたので、こちらでも共有します こんなツールを使って、こういうふうに書いていて、所要時間はこれくらい、などなど…… x.com/knd_tgcf/sta...

香油を染ませた櫛を差し入れ、するりと下ろしてゆく。僅かな引っ掛かりさえ無い黒髪は極上の絹糸のようで、淡い明かりに照らされて緑色に艶めく。謝憐は同じ動作を繰り返しながら、ほうと溜息をついた。 「君は髪まで美しいな……」 「いいえ、殿下ほどでは。でも、みっともない姿であなたの隣には立てないもの」 「よく言うよ……」 頭のてっぺんから足の先まで、彼の不格好なところなど、今まで見たことがない。寧ろ自分の方が、よほどみすぼらしいのでは。苦笑しながら、だけどね――と続ける。 「……閨で、服も髪も乱した余裕のない君も、愛らしくて私は好きだよ」 「……」 花城は何も言わず、恥ずかしげに俯いた。 艶髪 / 花怜

ありがとうございます！実はタイトルにアンサーが……！普通ですみません〜😂 ねこちゃん城主🐈‍⬛にぺろぺろかぷかぷされて、最後には美味しく頂かれちゃうのは確定ですね！