ぼんやり線を引いては消していたら、急に冷蔵庫の中にぽんかんがあるのを思い出したので、食べることにした。数日前に家族が送ってくれたもの。剥いた瞬間、甘くて爽やかないい匂いがして、もしも「眩しい香り」というのが存在するとしたら、こういう感じだろうな、と思った。 行き先を見失った闇の中で、優しく香る橙色が、どんな星より明るい光に思えたんだ (2024.01.03)

いつかは上手に飛ばせるようになるんだろうか。そうしたら、きっと、それでも (2023.12.29)

空白の輪郭を、1人ゆっくりなぞるように歩く。 この夜にぼくらの居場所はないな、それでも、美しい静寂はきみを選んだんだ (2023.12.24)

微かな呼吸も、頭の中を巡る声も、ぜんぶかき消してくれればよかったのに (2023.12.18)

A5 / 28p / 1870円(税込) 絵を描くという行為を、窓を作っているようだと感じることがあります。 絵という窓を通して、懐かしい夢の向こう側を、誰も知らない物語を、自分の奥深くにあるものを、見てみたいと思う。見せられたらいいと思う

(でも、こんな悲しみは、きっと世界中に溢れているのだ) (2023.12.14)

きっともう、ここに来るのもこれが最後だ。 (2023.12.05)

最後まで貴方には会えないまま、こんなところまで来てしまった。諦めるなら今なのかもしれない。そんなのとっくに分かっていたのに。 水平線の果てに聴こえていた淡い足音は、いつの間にか途切れていた。 (2023.12.03)

ずっとちゃんと苦しいよ、そうでしょう (2023.12.01)

暴力的な怒りや、身悶えするような痛みを、大人になればなるほど上手く隠せる様になる。でも、醜い感情が消せる訳じゃない。 それでも生きて良いと言って、お願い、優しさが壊れても君は君だと言えたらいいのに (2023.11.21)