あれから自分の漫画が面白いと信じてないんだと気づいた。確かに。昔あんなに信じてたのに。今はうちの猫が世界一かわいい、くらいの感覚でしか自分の漫画を面白いと思えない。それは世界中の猫を飼ってる人がそう思い込んでる、その思い込みの力がなければ漫画を描くことができない。

いや違うな、自分で言ってて。そのあとに描いた極上の食材だ。あれはまだおれは面白いと思って、思ってもらえると思って他人に見せまくったんだった。そして全員にやな顔をされた。その時だ。あの時は本当にもう面白いの感覚がズレて、他人をギョッとさせることが笑えると思い込んでた。面白の価値観がぶっ壊れたんだわ。