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成人済腐|炎ホ5Uほか|相手左右ド固定 www.pixiv.net/users/40753705
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「癖強めだけど、みんな優しいでしょ。どの子もすごく有能だし、君の周りにはいなかったタイプじゃない?」「はあ、まあ」炎の応えにンフー、と顔を緩め、「そうでしょうそうでしょう」と頷く。「これで安心して頼ることができるでしょ。少なくともここの子達には」と続いた啓の言葉に驚いていると、「自分が認めた人には敬意を持って接することができるよね。まずはそこから始めよう」炎は啓を、飄々として掴みどころのない人物だと思っている。部下からタメ語混じりの敬語でしか喋ってもらえない、とはいえ敬意は十分払われてもいて、愛されている人。47歳とは思えない童顔がそうさせるのか、冷たそうなのに笑うととたんに印象は一変する。

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人好きのする笑顔、柔らかい物腰の喋り方、物事の本質を見抜く確かな目。この人の下にいるから先輩たちは個々の能力を伸ばすことができている。自分もそうなれるのかもしれないという、ここ数年持ちえなかった希望を胸に頷くと、「素直」と頭を撫でられて硬直する。炎の家は厳格で、できるのが当然だったので頭を撫でられたのなんて初めてだった。年上とはいえ自分より小さく、殴り合いをしたら軽く吹っ飛んでしまいそうであるのにこの包容力。手のひらがあたたかくて、指先が優しくて、炎は啓を凝視する。そこで、どうしてこの人たちがいる部署が墓場なんて言われるのかが気になってしまった。これまで他人のことなんてどうでもよかったのに。

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