加藤陽子「模索する1930年代」に出てくるワシントン条約離脱後の海軍が想定した日米建艦量の米平時8万トン出所が、相澤の同書で判明。軍備制限研究委員会で、加藤は米平時のみだったが、相澤は戦時日米量書いてる。日14万トンに対して米24万トン。日平時は4万5000トン。やはり相澤淳だけにハズレ無し。第1章「海軍休日との決別」では軍令部二部兵備担当参謀石川信吾中佐が、第一次ロンドン条約後1933年に加藤寛治らに提出した「次期軍縮条約対策私見」を軸に大和建造に至る条約離脱後の海軍内対米戦略を論考する。具体的には軍備制限研究委員会の米建艦能力楽観視が大和を産んだ。

【今月の積んだ】渡辺洋二「決意の一線機」佐々木春隆「長沙作戦」丸編集部編「海軍水上機隊」「陸軍戦闘機隊の攻防」岩井秀一郎「今村均」「軍務局長武藤章」 戸高一成編「日本海海戦の証言」渡辺浩平「聖地旅順と帝国の半世紀：近代日本の磁場をたどる」山本茂美「松本連隊の最後」 広中一成「後期日中戦争 華北戦線 太平洋戦争下の中国戦線2」井上寿一ほか著「立憲民政党全史1927-1940」片山慶隆「小村寿太郎」碇義朗「激闘海軍航空隊 : 「零戦」の柴田武雄と「紫電改」の源田実」

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開戦経緯シリーズ

防衛研究所は、我が国最大の戦史史料を保有する機関として、同史料の管理及び公開等を実施しています。戦史研究センター史料室は、明治期以来の旧陸海軍の公文書類等を所蔵しています。

wedge.ismedia.jp/articles/-/2... 帝京大だから筒井清忠門下の高杉洋平の連載。「満州事変に至る道 大日本帝国陸軍の素顔」シリーズ。これ2023年なので最新知見網羅しており読み応えある。

明治版「防衛3文書」から見る日本人の〝精神主義〟

明治維新以来の日本にとって最大の安全保障上の脅威であったロシアを打ち破った日露戦争。その歴史的勝利後、しかし、増大した軍の政治的影響力の下、日本の軍事政策は迷走を始めていくことになる。

www.nids.mod.go.jp/publication/... 【防研論文集】これ豪華ランナップ。相澤淳、庄司潤一郎、立川京一、小谷賢の論文収載の特集。

戦史特集『太平洋戦争開戦80周年』

朝鮮戦争の休戦協定が締結されてから60年目の節目に、戦史特集「朝鮮戦争と日本」を公表しました。防衛研究所における朝鮮戦争に関する調査研究の成果から、特に日本との関連を分析した論文を収録しました。

【論文】 cir.nii.ac.jp/crid/1390290...

【論文】cir.nii.ac.jp/crid/1390853649755622016?lang=ja

同論文で石川信吾を226事件連座から救ったのが枢軸派岡敬純と知る。岡は言わずと知れた海軍の長州人脈であり、石川は長州生まれ。末次信正からの海軍長州閥が悉く対米英強硬派・枢軸派というのが興味深い。岡の軍務局長等の海軍中央での主要ポスト就任には豊田(貞)の引きがあると思われる。

【論文】中尾 裕次「海軍文書「現情勢下ニ於テ帝国海軍ノ執ルベキ態度」の評価 」 cir.nii.ac.jp/crid/1522262... いわゆる海軍第一委員会が現情勢下ニ於テ帝国海軍ノ執ルベキ態度を上梓した理由を探る。「直ちに戦争決意を明定」と書いた理由として陸軍の北進牽制と南進への誘引、そして物動における資源物資の獲得目的があったことを明らかにするとともに、第一委員会を非正規機関として評価を曖昧にする戦後海軍についても触れた。

驚きました。どうかご自愛ください。