うちの母は私にピアノを習わせたくてカシオのキーボードを買ってきた。 とても嬉しくて、最初は指一本で知っている童謡を弾いていた。 すると母が怒り始めた。 姿勢はこう！　背中を叩かれる。 手はこう！　手を叩かれる。 突然叩かれて痛いから、泣きながら嫌だと伝えたら、「ピアノの先生はもっと厳しいよ！こんなんで泣いていたらやっていけないよ！」と言われた。

お母さんですらこんなに怖くて鬼のようなのに、ピアノの先生はもっと怖いの！？ そんなの習いたくない！ と思った私は「ピアノに興味を持っていないフリ」をし続けた。 母がいない時、あるいは個室与えられてからはイヤホンをつけて、母にキーボードで遊んでいることができる限りバレないようにして遊んでいた。 本来興味はあったんだが、母が私のピアノの芽を潰した。